【書評】FIRE 最強の早期リタイア術 最速でお金から自由になれる究極メソッド

こんにちは!
リリィです!

本日はこちらの本、「FIRE 最強の早期リタイア術 最速でお金から自由になれる究極メソッド」の書評を書き残します。

あちこちで見かけていたのでずっと気になってはいたのですが、重い腰を上げてようやく読むことができました…!

それでは早速見ていきましょう!

何の本なの?

こちらの本をご存じではなかった方もいらっしゃるかもしれません。

何について書かれた本なのかを簡単に紹介します。

いわゆる「FIRE」、経済的自立(Financial Independence)と早期退職(Retire Early)を達成するための方法論が描かれています。
この本の著者が実際に貧困層の過程に生まれ、そこからいかにして経済的に自立し、早期退職を実現したのかという人生の経験を伝えてくれています。

どんな人におすすめ?

「資産形成」「投資」「FIRE」このあたりの単語に興味があるものの、何から手を付けてよいかわからないというような方にはうってつけです。

著者の方の人生を追体験するような本になっているので、自分の将来と重ね合わせてマイルストーンを考える参考になるかと思います。

また、ただの節約本とは違って投資に関しても詳しく書いていて、まったくの初心者にとってはちょうど良いレベル感の知識が手に入ります。

章の紹介

全部で18の章に分かれていて、目次は以下の通りです。

  1. 第1章:お金のためなら血も流す
  2. 第2章:桃のシロップ、段ボール箱、コーラの缶
  3. 第3章:(まだ)自らの情熱に従うな
  4. 第4章:あなたは私のものだ
  5. 第5章:誰も助けに来てはくれない
  6. 第6章:ドーパミンについて分かったこと
  7. 第7章:マイホームは投資ではない
  8. 第8章:本物の銀行強盗
  9. 第9章:株式市場の暴落をいかに乗り切るか
  10. 第10章:私を救ってくれた魔法の数字
  11. 第11章:現金クッションと利回りシールド
  12. 第12章:お金を浮かすために旅行をする
  13. 第13章:バケツ・アンド・バックアップ
  14. 第14章:インフレ、保険も恐るるに足らず
  15. 第15章:子どもはどうする?
  16. 第16章:早期リタイアの負の側面
  17. 第17章:自由になるのに100万ドルは必要ない
  18. 第18章:我が道を行け

本書の中で明確に分類されているわけではありませんが、私が感じた限りだとおよそ4つの部に分かれています。

第1部:お金がいかに大切なのか

第1章~第2章が該当します。
ここでは、著者の方の人生経験から、貧困マインドという考え方についてやお金というものの価値について話されています。

おそらくはこの手の本を読む人にとって「お金は大切」なんてことは至極当然かもしれません。
私もその一人です。

しかし、この本を読んでみてわかったことがあります。

それは、「自分はお金を大切にできていなかった」ということです。
無駄遣いしている自覚もありませんし貯金もできていますが、上には上がある、もっとお金を大切できることに気づかされました。

第2部:資産形成期

第3章~第8章が該当します。
ここでは、どうやってお金を稼いでいくのかについて語られています。

ここでの話は投資の話ではなく、投資に回すための元本をいかにして用意するかという話です。
そもそもお給料が多い職業に就くべきだし、資産形成だけを考えたらマイホームは買うべきではない、そんな話がされます。

特に面白いのはPOTスコアという考え方です。
これは、特定の職業に就こうと思った時にそのための学習(大学など)にかかるコストと実際に稼げる給料の比を計算しているのです。
このスコアによって、高給取りのイメージあるけど以外とそうでもない仕事などが見えてきます。

また、節約に関してもこのあたりで触れられています。
よくある話ですが、節約とはドケチ生活のことではないということも改めて語られています。

第3部:FIRE目前で考えること

第9章~第11章が該当します。
ここでは、資産形成が概ね終わり、FIREまであと数年という状況での話が書かれています。

  • そもそも経済的自由とはどういう状況なのか?
  • 4%ルールとは?
  • 退職後に暴落が来て資産が減ってしまったら?

これらのような疑問や不安に関して様々な考え方や手段で蓋をしていくことになります。

ここで出てくるのが「現金シールド」や「利回りクッション」「地理的アービトラージ」といった単語です。
おそらくFIRE目指してこの本を読み始めた人が最も知りたい部分です。

どこまで行っても退職後の不安をぬぐえず、ずるずると働いてしまうというのはよく聞く話です。

この手の単語については本書を手に取って読んでもらえば書いてありますし、解説記事もある気がするのでお任せするとして。
方法論的に手段を提示してくれているのも助かりますが、個人的には対策の考え方が刺さりました。

仮説を立て、シミュレーションし、対策を考える。
まさにプログラミング思考です。

こういった部分にもエンジニアという職業がFIREしやすいといわれる所以がありそうですね。

第4部:FIREしてからのこと

第12章~第18章が該当します。
ここでは実際にFIREしてからどうだったのかについて語られます。

良い点、悪い点。
子どもがいたらどうなっていたのか。
実際にFIREした時の周りの反応。

大変興味深いです。
もちろんFIREしてからも考えなくてはいけないことが往々にしてありますが、それもまた「仮説・シミュレーション・対策」の一連の流れで対処します。

近頃はFIREという単語もかなり叫ばれ始めていて、身近なものになりました。
しかし当時はおそらく早期退職なんてのは相当な資産家たちの特権のようなものだったはず。
そんな中での実際のFIRE経験者のその後の話は多くの人を勇気づけるものがあったのではないかと思います。

まとめ

さて、ここまで4つの部に分けて紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?

興味はあったけど…という方の背中を押せていたらこれ以上の幸福はありません。

個人的には、この本で書かれているFIREへの道は再現性の高い、一般人が取り得る選択肢だと感じています。
事業を当てたとか、Amazonの株を持ってたとかではないという話です。

方法論的な知識を学びつつ、行動を起こす勇気がもらえるそんな本でした。